davinci-vn's diary

ヴァイオリニスト・社長として気づきや日々の活動などをシェアしたいと思います。

250年前!Leopold Widhalm オールドジャーマンヴァイオリン ca1760

おはようございます!


㈱ダ・ヴィンチヴァイオリン山口保行です。


以前に仕入れて職人さんに修理・調整を
お願いした楽器が完成しました。


Leopold Widhalm(レオポルト・ヴィトヘルム)製作
1760年頃・ドイツのオールドヴァイオリンです。

つい最近仕入れた楽器同様、こちらも約250年前の
ヴァイオリンですが、状態も良く上手な修理のお陰で
また現代に蘇りました。

前所有者によりますと14年ほど前に、これまた
300年以上続くドイツの有名な弦楽器製作一家によって
総修理(オーヴァーホール)が施されたそうです。


では、早速楽器を見てみましょう。

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以前ご紹介しましたGeorg Kloz は茶色で
こちらの Leopold Widhalm は赤茶色です。


私の好きな、あまり木目が無いタイプの裏板です。
表板とともにオールドヴァイオリンの雰囲気が
とても良く出ています。



f字孔を見てみましょう。

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写真集やネット画像でオールドヴァイオリンを
見ますとあまりアーチ(隆起、ふくらみ)を
感じないかもしれません。

では別の角度で見ましょう。

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いかがでしょうか?
結構段差があるのがわかるかと思います。

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横からもfの字が分かるくらいです。

こういう「ふくらみ」のある楽器は鳴らないのでは
ないか?とご心配の方へ。
弾いていただくと分かりますがものすごく
パワーがあります。



ラベルです。見えませんが年代の表記は
ぎりぎり「17・・」下二桁がもう読めないのです。

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ただこの楽器は「 ca1760 」と書きました。
これはイタリア語で「およそ1760年頃」に
製作されたと考えられる、という意味で
使用されます。


では何を根拠にするかと申しますと
分かりやすいのは、この楽器の内部にある
オリジナルのラベルが1760年代に使用されて
いたものである、というのが理由の一つです。


では、次はヘッド部分を見ましょう。


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渦巻きはとてもキレイな彫りですね。

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以前あったペグ(糸巻き)の穴が大きくなって
いるので穴埋め処理、再び別の部分に
穴を開けてあります。

ヘッド下部(画面中央)には「継ぎネック」
と呼ばれるネックの取替え修理を施した跡(線)が
見られます。

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左右の壁に斜めに線が入っているのが
確認できます。この部分で新旧の木材が
接着されています。


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楽器に合わせて駒もドイツの最高級品を
使用しました。

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フィッティングセット(Fitting set)
(糸巻き、テールピース、そしてあご当てなど)
はローズウッド(紫檀)で作られています。
現在は巨匠モラッシーが新作ヴァイオリンに
使用しているものと同じ物を採用しました。


Georg Klozのヴァイオリンもそうですが
およそ250年という時間だけは真似できません。
もう「残っている物」しか無いのです。

良い、悪いではなく、この楽器が過ごした時間という
見えない、しかし自分の想像を膨らませることが出来る
そういう価値に私は心を惹かれるのです。


ご存知ですか?

J.S.Bach(ヨハン・セバスチャン・バッハ)は
1750年にドイツのライプチッヒで生涯を終えています。

このヴァイオリンはそういう時期に製作されました。
歴史は身近にあるのです。





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ご連絡お待ちしております。



今日もありがとうございます!




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